深酒営業 風俗営業許可

ガールズバーを始めるための適切な手続き

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最近巷で流行を見せる「ガールズバー」。

深酒営業を含む風俗営業関連のお問い合わせで当事務所として最も多いのがガールズバーに関してです。

 

その中でも聞き方として一番多いのは「ガールズバーを始めるためにはどういう手続が必要になるのか」というものです。
このことについて、少し解説してみましょう。

 

ガールズバーの定義

ガールズバーの定義についてはごくごく簡単に言うと、バーデンダーが女性中心であるバーということです。

ただ、皆さんはご存じでしょう。

たまたまバーテンダーが女性だったからと言って、それだけではガールズバーとは呼ばないことを

おそらく、その女性バーテンダーがカウンター越しに、ただ注文されたお酒を作って差し出す以上の接客をしてくることを想像されるのではないでしょうか。

要は、その女性と1対1の会話が楽しめるバーということです。

多くのガールズバーは、社交飲食店と呼ばれるいわゆるキャバクラとはまた毛色が違い、カウンター越しということもあってか比較の上ではライトな印象を受けます。

気軽に女性(それも現実として18歳~24歳あたりの若い女性が多い)との会話を楽しみながらお酒が飲めるということを売りにしていることが多いようです。(一部、ガールズバーと謳いながらも、かなり際どいサービスを提供する店や、コスプレなどのエンターテインメント性の強い雰囲気を持つ店もあります。)

 

風営法からみたガールズバー

風営法(風俗営業法。正確には風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律。)の上ではガールズバーはどういう扱いになるでしょうか。

これについては、結論から言うと、「ガールズバー」という名称だけでは何とも言えないということになります。

 

風営法の中には「ガールズバー」どころか「バー」「スナック」というような言葉はどこにも出て来ません。

 

たまに「ガールズバーだったら飲食店営業許可だけとれば大丈夫だよ」「いやいや、キャバクラと同じ『1号許可』を取らないとダメだ」という議論を見かけることがありますが、

風営法は、一般的な名称(居酒屋、バー、スナック)だけをもって「どの手続きをとるべき」とは一切決めていないのです。

 

あくまでどういう接客の方法を取るのか、何を売りにする店なのか、又は店の営業時間は何時までなのかという「内容」次第でどの手続きを採るべきかを定めているのです。

 

バーである以上は「酒類を主体とする飲食店」であることは疑う余地のないところですが、それを踏まえて、下記の3つのパターンにわけて考えていきましょう。

 

飲食店営業許可だけで済むパターン

下記の条件を満たせば保健所から飲食店営業許可だけ取れば開業できます。

  • 深夜0時をもって店の営業を終了する
  • バーデンダーである女性は、注文を聞き、その飲食物を客の前に差し出して提供する以上の接客をしない

言ってみれば、これこそ「たまたまバーテンダーが女性だった」ということです。

特にその女性との会話を売りにしているわけではないし、加えて風営法が規制する「お酒を主体とする飲食店が深夜0時以降も営業を続ける」ということにも引っかからないので、風営法は関係なくなります。

但し、いくら接客の方法が風営法でいう「接待」に当たらなかったとしても、服装が通常とは違ったコスチュームを採用していたり、肌の露出が尋常ではないものである場合は、極めてグレーだと言って良いでしょう。

ひとまずこの場合、通常の飲食店として営業する上で、法律上許されることと許されないことについて簡単に言及しておきます。

許されること

  • 基本的に住居集合地域での営業も可能です。

許されないこと

  • カウンター越しであっても、バーテンダーは特定少数の客と一定時間歓談するなどの接待行為はしてはいけません。(これをやるには風俗営業の1号(旧2号)許可が必要)
  • 深夜0時以降に営業してはいけません。(深夜酒類提供飲食店の届出が必要)

 

深夜における酒類提供飲食店営業の届出が必要なパターン

これについては、先に述べた飲食店営業許可で挙げた

  • 深夜0時をもって店の営業を終了する
  • バーデンダーである女性は、注文を聞き、その飲食物を客の前に差し出して提供する以上の接客をしない

のうち、深夜0時以降も営業をしたいときに必要となります。
その他は、通常の酒類提供飲食店と変わりません。

深夜酒類提供飲食店営業の届出をしても「接待行為」は許されないので、カウンター越しに女性バーテンダーと男性客(法的には女性客も同じ)が1対1で長々話すことはできません。

先ほどと同じように、法的に許されることそうでないことをまとめておきましょう。

許されること

  • 深夜0時以降も営業することができます。

許されないこと

  • カウンター越しであっても、バーテンダーは特定少数の客と一定時間歓談するなどの接待行為はしてはいけません。(これをやるには風俗営業の1号(旧2号)許可が必要)
  • 住居集合地域での営業はできなくなります。

 

風営法新1号(旧2号)許可が必要なパターン

新1号(旧2号)許可はいわゆるキャバクラやホストクラブと言われる店が取得するものです。
これはなぜかと言うと、そういう店は必ずと言って良いほど接待行為が売りであるからです。

つまり接待行為をするためには1号許可が必要となります。

ガールズバーはほとんどの場合、従業員と客の間にカウンターが存在します。

しかし接待行為の定義は、「歓楽的雰囲気をかもし出す方法により客をもてなすこと」とされ、隣に座ろうが間にカウンターがあろうが、従業員との歓談やお酌などで客を楽しませることが店の売りであれば、それは「接待行為を行う店」とみなされます。

おそらく、ガールズバーで最も多く見られるのはこのケースではないでしょうか。

そうなると、本来は、多くのガールズバーは風営法1号許可を取っておかなければならないということになります。

許されること

  • 接待行為が可能です。

許されないこと

  • 深夜0時以降に営業してはいけません。
  • 住居集合地域での営業はできなくなります。
  •  

現実としてその区分け通り営業されているか

これまでは、厳密に風営法の観点から区分けをしてきました。

しかし、現実としてはどうでしょうか。

印象としてですが、おそらく、多くの方が思い浮かべる「ガールズバー」だと1号許可が必要になるところ、それをきちんと取っているのは少数派ではないかと思っています。

ほとんどは深夜酒類提供飲食店営業届か、飲食店営業許可のみでガールズバー(接待有、深夜営業)を営んでいるのが現状です。

 

この辺りについては、行政書士としては「厳密には、違法ですよ」と言うしかありません。

 

ガールズバーを開店したいと思ったとき、テーブル席に2種類のイスを用意する(つまり、客用のイスとキャスト用のイス。接待する気満々な配置)など、よほどの天然ボケをかまさない限りは深酒営業届出が受理されることがほとんどでしょう。

 

あとは、経営判断です。

 

リスクは常に経営者が管理するものであって、「分かってやってる」のであれば、それはそれで経営判断の一つでしょう。

但し、店のお客さんはもちろん、近隣住民、近隣事業者の方々、そして店で働いてくれているキャストやボーイなどには絶対に迷惑をかけることがあってはいけません

もし法的なリスクを抱えるのであれば、なおさらです。
そこは経営者としての手腕が試されるところではあります。
(とは言っても、1号許可を取った方が一番いいのは間違いないですけどね。)







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