届出要件2:出店場所の立地要件

出したい店が深夜酒類提供飲食店に該当する場合、その届出が受理されるための立地要件というものがあります。

つまり、店を出していいエリア、出してはいけないエリアがあるということです。

 

店が出せないエリア

店が出せない地域は「住居集合地域」です。

住居集合地域とは、パッと見で「閑静な住宅街だな~」と思われる場合はほぼ該当するのですが、もちろんこういう手続きはそういう感覚的なものでどうこう左右されるわけではありません。

おおよそ普通の街には「用途地域」と呼ばれる区分けがされています。

その区分けでいう「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」「第一種中高層住居専用地域」「第二種中高層住居専用地域」「第一種住居地域」「第二種住居地域」「準住居地域」が住居集合地域と呼ばれます。

この用途地域は市役所などにある「都市計画図」を見ることによって調べることができます。
市によっては役所のウェブサイトに図を載せていることもありますし、そうでなくとも「○○市 用途地域」や「○○区 都市計画図」と検索すればインターネットでもおおよそ確認できるでしょう。

参考までに、当事務所が位置する東京都小平市の一橋学園駅近辺の都市計画図を見てみましょう。

このように都市計画図はけっこう見にくいのですが、目をこらせばだいたい分かるはずです。
ちなみに「60-200」「80-400」などの数字はここでは気にしないでください。

ここで「一中」と表示されている緑色のエリアは「第一種中高層住居専用地域」であり、ここでは深夜営業はできないことになります。

住居集合地域に店が差し掛かっている場合は、残念ながら深酒営業はあきらめる必要があります。(もちろん、お酒を中心に提供するわけではないラーメン屋や定食屋などの通常の飲食店にはこういう縛りはありません。)

 

店が出せるエリア

先ほどの都市計画図(一橋学園駅周辺)で「商業」となっている赤い部分、これが「商業地域」と呼ばれるもので、もう一つ、「近商」と記載される部分が「近隣商業地域」と呼ばれます。

基本的にはこの2つのエリアのみ、深夜酒類提供飲食店の営業が認められていると考えておきましょう。(その他営業できる用途地域もあるものの、風営法以前にあまり営業に好ましくない立地である可能性大です)

念のため言及しておきますが、風俗営業の許可については保育園の近くや病院の近くなどには出店できないと聞いたことがある人もいるかもしれません。

それは確かにそうです。「保護対象施設」距離制限というものです。

ただ、それはあくまで「風俗営業許可」の場合にある制限であって、この深夜における酒類提供飲食店届出には保護対象施設距離制限はありません。

商業地域又は近隣商業地域内での出店であればひとまずOKとお考えください。

 

都市計画図では用途地域がはっきりと分からない場合

都市計画図を一目見て、店を出したい場所がちょうどエリアの境界線あたりだなという場合があります。

そういう時は、きちんと役所の都市計画課(地域によって呼び名が違う場合あり)に確認する必要があります。

電話でもいいので「東京都小平市学園西町1丁目○○-××の用途地域を教えてください」と聞きましょう。

 

出店予定の場所がOKエリアと禁止エリアにまたがっている場合

これはたまにあるケースですが、店を出したいと思うテナントが商業地域(又は近隣商業地域)と住居集合地域にまたがっている場合があります。

こういう場合は営業はNGです。

深夜酒類提供飲食店営業届出を含む風俗営業法での手続きの場合、店の一部にでも(届出の観点から)ネガティブな要素があると、基本的には許可はおりず、届出は受理されません

これは建築基準法など他の法律との大きな違いです。

他の法律の考え方ではOKだとしても、風営法ではNGということはたまに役所などの行政職員でも知らないことがありますので、風営法のことを尋ねるのであれば行政書士などの専門家か、警察署にすべきです。

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